様式第19の書き方と、実務従事ポイントの証明方法
この記事でわかること
- 様式第19とは何か、様式第18とどう使い分けるか
- 誰に、どの印で証明してもらうか
- 実施年月日・実施日数の書き方
- 重複した日をどう処理するか
- 電子印・オンライン申請での扱い
- 差し戻されやすいポイント
この記事は、中小企業庁「Q&A 申請書、証明書等の作成要領」(2026年6月1日更新)をもとに整理しています。様式および要領は改定されることがあるため、記入前に必ず中小企業庁の様式ページで最新版をダウンロードしてください。
1. 様式第19とは
様式第19は、正式には**「診断助言業務実績証明書」**といいます。中小企業診断士が中小企業等に対して行った経営の診断・助言業務の実績を、その診断先の企業に証明してもらうための書類です。
登録申請、更新登録申請のいずれでも、実務要件を証明する書類として使われます。最新版は2026年6月1日更新版です。中小企業庁のサイトからWord版・PDF版がダウンロードできます。
2. 様式第18と第19、どちらを使うか
同じ「診断助言業務実績証明書」という名前の様式が2つあります。違いは、誰に証明してもらうかです。ここを間違えると、証明をもらい直すことになります。
様式第19を使うのは、次の場合
- 診断士が事業として行う、中小企業等に対する経営の診断助言業務
- 勤務先が中小企業等で、経営者の指示のもと自社の診断助言を行った場合
→ 診断助言先の企業の代表者に証明してもらいます。
様式第18を使うのは、次の場合
- 公的な機関等から派遣されて、中小企業等に診断助言を行った場合
- 金融機関や大企業等に所属し、取引先の中小企業等に診断助言を行った場合
→ 実施機関の代表者に証明してもらいます。
簡単に言えば、「診断先に書いてもらう」なら19、「所属先・派遣元に書いてもらう」なら18です。
なお、民間の実務従事サービスを利用した場合、多くは様式第19での発行になります。
3. 証明してもらう人と、押す印
様式第19の場合
証明するのは、診断助言先の企業等の代表者です。押印は次のとおりです。
- 法人の場合:その企業の代表者印
- 個人事業主の場合:実印、銀行印、または認印
様式第18の場合(参考)
- 企業等が発行するとき:代表者の代表印
- 公的機関が発行するとき:その長の公印
- 支店長や所長等が雇用管理の責任者であれば、代表者の証明に代えることができます。その場合は支店長印・所長印で証明します
印は電子印でも可
様式第18・19・20の証明に用いる印は、電子印でも認められています。オンライン申請の場合は、申請者によるスキャンデータで構いません。マイナンバーカードを持っていないなど紙で申請する場合は、原本での提出が必要です。
4. 実施年月日と実施日数の書き方
記入のルールはシンプルですが、間違えやすい所です。
- 開始日:登録の有効期間内で、最初に診断助言した日
- 終了日:登録の有効期間内で、最後に診断助言した日
- 実施日数:その間に実際に実施した日数の合計
つまり、開始日と終了日の「期間の長さ」ではなく、実際に診断助言を行った日数を書きます。たとえば4月1日から6月30日の間に、実際に診断助言を行ったのが15日であれば、実施日数は15日です。
個人事業主が診断先の場合
屋号を記載するか、個人名を記載する場合は業種を併せて記載してください。
5. 重複した日の処理
ここが最もつまずきやすい点です。
1日に2社以上を指導しても、1日(1ポイント)
同じ日に複数の企業に診断助言を行っても、カウントは1日です。どちらか1社の証明書のみが有効になります。
複数の証明書で実施日が重なった場合は、証明先から受け取った証明書の**【中小企業診断士記入欄】**に、他の証明書と重複する日を除いた日数・ポイントを、診断士自身が記載します。
窓口相談業務従事証明書(様式第20)と日が重複した場合も同じ扱いです。
6. そもそも「実務従事」として認められる日か
証明書を書く前に、その日が実務従事の対象かを確認してください。
対象となるのは 中小企業等に出向き、直接、経営者等に経営診断・助言を行った日です。有償・無償は問いません。
対象にならないもの
- 診断助言と関係のない調査・分析
- 資料作成
- 申請書作成のアドバイス
- セミナー講師
- 執筆活動
また、社長が診断士である場合、社長としての自社の経営判断を実務実績にすることはできません。金融機関の支店長等も、自身の実績を自分で証明することはできず、様式第19で取引先から証明を受ける必要があります。
診断先の企業が規模要件を満たしているかも確認が必要です。
📄 対象となる企業の規模要件、対象外の法人は、こちらで詳しく解説しています → 実務従事とは?要件・ポイント・実務補習との違い
7. 受診企業名は匿名にできるか
原則として、受診企業名の記載は必要です。
診断助言業務実績証明書は実務要件の審査のために使われるもので、他の目的には使用されません。守秘義務に関わる診断助言の内容までは記載を求められていません。
提出された証明書は中小企業庁内で実務要件の審査以外に使用されることはなく、一定期間管理された後、他の公文書と同様に処分されます。職員には国家公務員法上の守秘義務があります。
8. 2026年6月からのオンライン申請
2026年6月より、中小企業診断士の登録・更新の手続きは、マイナポータルを利用したオンライン申請に対応しています。中小企業庁は原則としてオンラインでの手続きを案内しています。
オンライン申請の場合、証明書はスキャンデータで提出できます。紙で申請する場合は原本の提出が必要です。
紙で郵送する際は、登録証などの重要書類を同封することになるため、簡易書留など配達状況が確認できる方法での送付が推奨されています。
9. 差し戻されやすいポイント
最後に、間違えやすい点をまとめます。提出前の確認にお使いください。
- 様式の選択は正しいか(診断先に書いてもらうなら19、所属先・派遣元なら18)
- 証明者は適切か(19なら診断助言先の代表者)
- 印は正しいか(法人は代表者印、個人事業主は実印・銀行印・認印)
- 実施日数は「期間の長さ」ではなく「実際に実施した日数」か
- 重複日を除いた日数を【中小企業診断士記入欄】に記載したか
- 対象外の業務(資料作成・セミナー講師等)を日数に含めていないか
- 診断先が規模要件を満たしているか
- 受診企業名を記載しているか
- 最新版の様式(2026年6月1日更新版)を使っているか
- 別の申請で使った証明書を使い回していないか
なお、異なる申請で利用した実務従事の実績証明書は使えません。休止からの再開申請と、その後の更新登録申請では、証明書を分けて用意する必要があります。
証明書の発行が、期限に間に合うか
更新期限が近い場合、証明書がいつ手元に届くかは重要です。実務従事のサービスを利用する場合は、修了から証明書発行までの期間を必ず確認してください。
HAMMERの証明書発行について
HAMMERでは、コース修了後、最短翌日に様式第19を発行し、押印した原本をご自宅へ郵送しています。
- 毎日のレポートを提出すれば、最終提案の評価に関わらずポイントを発行
- 5日/10日/15日から選択(登録前の15日要件にも対応)
- 証明書のサンプルは、サイト上で公開しています